藤井英一著の教則本

ジャズピアノの醍醐味といえば、やっぱり「アドリブ」ですよね。 そう、誰だってアドリブが弾けるようになりたいのです。

だから、みんな悩んでいるのです。 「アドリブの習得方法は?」なんて質問も、ジャズサイトでは当たり前です。

そして、「耳コピーがイチバン」なんて応えもよく見かけます。 王道ですし、ジャズピアノにとってカッコいいフレーズのストックは必須ですからね。

ただ、それだけじゃ足りないものがあるような気もするんですよね。 なんというか「フレーズを理論的に作る技術」って言うんでしょうか。 確かに、アドリブフレーズのコピーをしていくうちに、それも徐々に身についていくものなのでしょうけれどね。

そこで、コピーと平行して「アドリブフレーズを理論的に作る方法」を習得するというのはどうでしょう? フレーズが作れるようになるだけではなく、コピーしたフレーズの仕組みを理論的に理解できれば、フレーズをストック(記憶)しやすくなります。

実践と理論の両方を学ぶことは、どんな分野でも効果的だとされています。

ということで、アドリブの教則本といったら藤井先生の本でしょう。 やっぱり。


表紙を開くと最初のページに「この本を読めば、誰でもアドリブができるようになります」って書いてあります。 これってすごくないですか? こんなのを見てしまったら、私が買わないはずはありませんよ~ 一冊まるまるアドリブフレーズの作り方の詳しい説明です。 メジャー、マイナーのツーファイブワンが中心で、その他も良く使われるコード進行を採り上げています。

はじめてのジャズピアノなのに、いきなりのアドリブ入門です。 まず、アドリブっていうのはこういうもんだ~ってことを、やさしく説明しています。 そして、3曲のスタンダードでアドリブに挑戦します。 その他に、有名なスタンダードの易しくアレンジされたピアノ譜が13曲も載っています。

先の「藤井英一のはじめてのジャズピアノ」では、ちょっと物足りない人にはこちらのほうがいいかもしれません。 「はじめて~」とは、構成が全く違います。 全18章で、それぞれのテーマによる説明と、それに関連したスタンダード曲という構成になっています。 1章に1曲で、全18曲のスタンダードがピアノ譜で、しかもアドリブフレーズつきで載っています。 CDにも全ての曲が入っています。

タイトルのように、アドリブの実戦的なトレーニングに重点が置かれています。 アドリブのコツや、トレーニング方法なども載っています。 ブルースやその他のコード進行でのアドリブフレーズがたくさん載っています。 それから、ジャズのノリというか、アドリブのときの左手によるバッキングのタイミングなんかも練習できるんじゃないでしょうか。 とにかく、たくさんフレーズを弾くことに意味があるって感じです。

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