3.積み上げるための土台を固める
コードを制するものは、ジャズピアノを制する。
こんなこと私が言うのは、たいへんオコガマシイってこと良く分かっています。 偉そうに、こんな練習ノートなんかやってるので、掲示板(*現在はありません)で「管理人さんはどのくらい上手なの?」なんて訊かれることもありました。 以前から何度も下手だって言っているので、多分「どのくらい下手なの?」ってことなんでしょうね。 本当にお気遣いいただいちゃって申し訳ございませんね~どうも。
そうですね~。 ソロ(一人で弾くヤツ)はイマイチ、バッキングはソコソコ、アドリブはダサダサ、初見(楽譜を見て弾くヤツ)にいたっては超遅です。 う~ん、どうでしょうか~とうてい人に教えられる立場じゃございませんよね~。
とは言いながらも下手なりに一通りのことは、なんとかできるんですけどね。 独学だって、才能が無くったって、最低限「私レベル」までは、なんとかなるってことです。 そういうことから言えば、この「練習ノート」もそれなりに有意義なものってことでしょうか。
別に「上手になる練習方法」を知らないわけじゃないんです。 「だったら、それをやればいいじゃん!」って、まあ確かにそのとおりなんですけどね~。 でもね~ついテレビを見たりお酒を飲んだりしちゃうんですよ~。 分かってるんです。 そんなことしてる暇があったら、ピアノを練習したほうがどれだけ充実した人生になるかってことは。 まあ、ダメな大人の見本みたいな私ですから、どうぞ皆さんは気兼ねなく私を追い抜いていってくださいな~。
ということで、今回もグダグダから始まる練習ノート、はじまりはじまり~。
え~ジャズを演奏するにあたりギターやピアノは、コードを弾くという役割があります。 クラシックピアノのことは全く知りませんが、ジャズピアノではコード無しには一歩たりとも先へは進めません。
よくあるジャズのピアノアレンジ譜(2段のヤツ)、私も何冊か持ってますが、あれだって誰かがコード理論を基に編曲したってだけのもんです。 ちょっとしたコードの理論さえ分かれば、自分で編曲だってできるのです。 というか、自分で編曲したものを弾かなくちゃ本当のジャズじゃありませんからね。
とは言っても、「コードの表記がイマイチ分かんねぇよ~」なんて人いませんか? ルールが分かれば、ものすご~く簡単なんですけどね。 テンションコードに行く前に、ざっと基本的なコードのおさらいから始めましょうか~。
例として、「 C 」を使います。 これは説明のときに、♭や♯をあまり使わないで済むからです。 F、B♭、E♭、A♭、D♭、G♭、B、E、A、D、G、についても同じなので説明は省きます。
「シーメジャートライアド」です。 長いのでまあふつうは単純に「シー」って呼んでいます。 「トライアド」ってのは、3音構成の和音です。
「シーマイナートライアド」です。 これも「シーマイナー」でいいです。 「 m 」をマイナーと読み、3度がフラットしているという意味です。 上の2つのトライアドが基本中の基本、これ以上無いってくらいの基本です。 その上に、6度を積み重ねます。
「シーシックス」です。 「 6 」は、メジャートライアド+6度という意味です。
「シーマイナーシックス」です。 「 m6 」は、マイナートライアド+6度という意味です。 今度は、6度の代わりに7度を積み重ねます。
「シーメジャーセブン」です。 「 maj7 」をメジャーセブンと読み、メジャートライアド+7度という意味です。
「シーマイナーメジャーセブン」です。 「 m maj7 」は、マイナートライアド+7度という意味です。
次のは、♭7度を積み重ねています。
「シードミナントセブン」です。 これも短く、そのまま「シーセブン」って呼んでいます。 「 7 」は、メジャートライアド+♭7度という意味です。
「シーマイナーセブン」です。 「 m7 」は、マイナートライアド+♭7度という意味です。
m7の5度を変化させることもあります。
「シーマイナーセブンフラットファイブ」です。 「 ♭5 」は、5度がフラットしているという意味です。
この期に及んで、あまりの種類の多さに嫌になっちゃったなんて人いないでしょうね~。 上から順を追って一つずつ見ていけば、法則のようなものがあることに気付くはずです。 それさえ理解できれば、どうってことありませんよ。超~簡単簡単っ!
つまり、こういうことです。
トライアドに、「6度」or「♭7度」or「7度」を付ければいいだけのことです。 これらの音は、1度とか5度を基準に探せば簡単に見つかります。 (「1度=8度」ってのは、いまさら言わなくてもいいですよね。)
1度の半音1つ下が7度で、5度の半音2つ上が6度、6度と7度の間が♭7度です。
それから、コード表記には「 maj7 」=7度、「 7 」=♭7度、のような記述上の「決まり」があります。
多分、こういうことも分かりにくい原因なんでしょうね。
そして、読み方ですけど、「セブン」は「セブンス」でもいいし、「ファイブ」は「フィフス」でも構いません。
結局のところコードなんてものは、トライアドがあり、その上に6度とか7度を積み上げ、さらにその上にテンションを積み上げた3層構造で考えれば簡単なんですよ~。
ということで、積み上げるための土台はこれで完璧です。 さて、いよいよ次回はいきなり「テンション」いってみましょうか~。