1.そうか、そういう仕組みなのか

私は、ジャズピアノの練習を何から始めたのか? なんかもう、かなり昔なので記憶もあやしいです。 少しずつ思い出しながらということでご勘弁のほどを。

え~最初から「ジャズピアノ」に憧れはあったのですが、その入口が分からずウロウロしていたのは、「ジャズピアノ以前編」をお読みいただければ、お分かりになることでしょう。 全くのゼロから始めたピアノも、そのおかげで「ピアノを弾くっていう作業」にも、「基本的なコード」にも慣れることができたので、結果としてはOKだったのかもしれません。 まあ、かなりの遠回りだったような気もするし、独学としては「そんなもの」っていう気もします。

でも、「なぜ入口が分からなかったのか?」今では分かるような気がします。 その頃の私は、「ジャズピアノ」には憧れていても、ジャズをあまり聴いていなかったのです。 なんか矛盾があるようにも思えますが、ただ単純に「ジャズピアノを弾けたらカッコイイだろうな~」ってことだったのでしょうね。

偶然、本屋で立ち読みをしたジャズの月刊誌で、「ジャズピアノの入門者はコレを聴こう!」みたいな特集をしていました。 それが、「ビルエバンス」と「ウィントンケリー」だったのです。 今でもジャズ誌などで、そのような特集があると名前を連ねる超有名なジャズピアニストたちです。 しかし、その当時の私はそんなことさえ知らなかったのです。

さっそく、そこに載っていたレコードを2~3枚買いに行きました。 「レコード」ってところが、なんとも時代を感じさせますね。

1枚のレコードをターンテーブルに乗せ、そっと針を落とし静かに流れてきた1曲目、それが「マイフーリッシュハート」、そうビルエバンスの「ワルツフォーデビー」というアルバムだったのです。 私のジャズピアノは、ここから始まったのかもしれません。

コピー譜も買ってきて、レコードを聴きながら眺めていたら、いろいろなことが分かりました。

ジャズの演奏の仕組み

「へぇ~ジャズの演奏って、こうなってるんだ~」って、無知というか、本当に何にも知らなかったんですね~私って。 それで、ジャズピアノを弾こうなんて無謀もいいところです。

しかし、知らなかったことでも、知ってしまえばこっちのものです。 それより、「何が分からないのか分からない」のがイチバン始末に終えないのです。 確かに、「何が分からないのか分かれば」分かったも同然ですよね。調べればいいだけですから。

まあ、そんなことやっているうちに、それまで何をやってるか全く分からなかったアドリブでさえ、少しずつ分かるようになってきました。 そう、アドリブっていっても、まったくのデタラメにやっているんじゃないんですね。 テーマと同じコード進行の上で、メロディーを変え、作曲というか編曲をしているのです。

それから、このアドリブは、1コーラスずつピアノや他の楽器が交代でソロをとることもあります。 特に、ビルエバンストリオなんか、数小節ずつ交互にソロをとったりして、まさにピアノとベースが会話しているようです。 こういうのを「ものすごいインタープレィ」って言うことも、そのとき始めて知りました。 とにかくカッコいいのです。

ということで、今回のまとめとしては、「たくさんCD(演奏)を聴こう」みたいな~。 というか、ホント良い演奏に触れることは、刺激にもなるし学ぶこともたくさんあるのです。 とにかく何度も何度も何度も聴いて「エバンスって、このフレーズ好きなんだね~また使っているよ~」なんてこと言ったりなんかしましょう。

ページのトップに戻る